
文机の上にほうりだされていた十円玉。
何とはなしに手に取り見てみると昭和三十九年のものが平成のものに混じっていた。
手あかにまみれ、くすんだ色になってはいるが、いまだ現役で人々の間をいったりきたり、元気な姿を見てなぜかこころがあたたまる。
余部鉄橋が架け替えられるとか。
このニュースを目にしたときある女性の姿が浮かんだ。
そう、夢千代さんである。
遅坂暁の異名を持つ早坂暁脚本、深町幸男演出のNHKドラマ「夢千代日記」に冒頭登場する余部鉄橋は日本の風土の美しさを伝えていた。
この鉄橋ができたのは明治45年。
江戸時代が終わりたった50年ほどでこのようなものが作られたとはちょっと信じがたいものがある。
諸外国の手助けがあったとはいえ日本人というのはたいしたものだと思う。
反面、愚かな戦争を始めたり米国追従の主体性のなさ。
今の子供たちが大人になって「俺たちの子供時代、平成っていい時代だったよな」と言えるのだろうか。
さる高貴なお方より矢野顕子「ただいま」を録音せよとのお達し(恐れ多くも手ずからレコードをお送りくださいました。ありがたいことでございます)。
その作業をはじめたわけですが、手持ちの「長月 神無月」もやってしまおうと録音したところ、B面二曲目の「達者でナ」に聞き惚れ、思わず涙してしまったのでここにサンプルをおきます。
短縮し、音質も落としてあるので亜星くん、見逃すように。w
達者でナ ←クリック(mp3ファイルです。およそ500KB)
この歌を聴いていて思い出したのだが、子供のころ町に馬が歩いていなかったか。
道には馬糞が落ちており、まちかどには蹄鉄を打つ音が響いてなかったか。
間違いなくあったはず。
カン、カンと音がするたびに、足に釘を打たれて馬は痛くないのだろうかと顔をしかめていた記憶がよみがえった。





