つや【通夜】
死者を葬る前に、親類・知人が集まり、死者とともに終夜過ごすこと。
また、宵のうちに行う葬送の法要。 (大辞林より)
昨日、階下のばあちゃんが亡くなった。
夏あたりから週に一回デイサービスを利用しての風呂(偽温泉)も行かなくなって、かわりに民間病院の車が毎日訪れていた。
最近では日に二度、三度と。
同じアパート、しかも上と下に住んでいたとしても付き合いなどはなかった。
顔を見たら挨拶する程度。
自分が入居する際、引っ越しの挨拶で素麺を持って行ったら「あらぁ、まてに(ご丁寧に)すみませんねぇ」と言われ、それからいろいろ質問攻めされたくらいが会話らしい会話だった。
聞いて驚いたのだが、もう九十を超えていたとか。
皺も少なく腰もまっすぐで、七十くらいと思いこんでいた。
そんな若々しい老婦人だったが、もうすぐ百の声を聞く老人がアパートで一人暮らしということを考えると、寂しさというか儚さというか、そんなことを感じながらご遺体の上からではあるが在りし日の姿を思い出し、通夜にご列席のみなさまとともに冥福を祈っていた。
そんな厳粛な気持ちと裏腹に不謹慎なことも同時に考えていた。
寝床について。
ひょっとして今ばあちゃんと一の字かなぁ。
枕の向きも同じだ…
最後の夜だし まぁ いいか
通し夜
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