
夏、大雪山を撮るポイントへ続く道を初めて冬に辿ってみた。
誰も通らない道は木が立っていないだけで辛うじてそれとわかるくらいに雪で覆われていた。
作業小屋も固く閉ざされ訪れるものはきつねやうさぎ、そしてカメラを持った酔狂な人間くらいだろう。
一歩一歩確かめながら少しずつ進んでいく。
ひざ近くまで埋まった足を大きく上まで引き上げ、先へ運ぶ。
ときおり顔を上げ周囲の様子をうかがい、ふたたび足元へ視線をもどす。
それをくり返し少しずつ進んでいく。
車なら曲がり角まで数秒、夏なら歩いても数分の距離がえらく遠く感じる。
ふり返るとそこには俺の足跡があった。
ふらふらと、立ち止まり、迷いながらもここまで来た俺の足跡が。







